一人親方の電子帳簿保存法|紙と電子の分け方・今日からできる5つの保存手順

電子で届いたら電子で残そう。一人親方の電帳法、紙と電子を分ける5つの保存手順

こんにちは、ゆうペイです!

本棚には紙の領収書、メールには請求書のPDF、スマホには買い物の明細。
確定申告のたびに「あれ、どこへ保存したっけ?」となることはありませんか。

一人親方の電帳法対応は、まず「紙でもらったものは紙、電子でもらったものは電子で残す」と分けるところからです。
メールの請求書を印刷しても、元の電子データは消さずに残します。
紙の領収書を全部撮影し直す必要はありません。

まずは、届いた請求書1枚で試しましょう

  1. 添付されたPDFを、決めた保存場所へ入れる
  2. 日付・取引先・金額が分かる名前にする
  3. もう一度開いて、文字と金額が読めるか確認する

これが日々の基本作業です。
あわせて、勝手に書き換えないルールと、必要なときに探して提出できる状態を整えます。

この記事では、保存場所の作り方、月末に確認するもの、会計ソフトで省ける手間を順に紹介します。
「電帳法」は電子帳簿保存法の略で、帳簿や取引書類を電子で残す際のルールです。

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請求書の保存と帳簿の入力を一緒に管理したい方は、freee会計の機能も比較できます。
まずは、いま届いている書類を残す方法から見ていきましょう。

目次

今日からできる電子保存|保存場所と月末の確認を決めよう

① メールの請求書は、添付ファイルをそのまま残す

パソコンや普段使っているオンラインの保存場所に、「2026年 → 09月」のようなフォルダを作ります。
メールに添付された請求書や領収書は、そこへ保存しましょう。
自分から電子で送った請求書なども対象です。

たとえば、9月20日の資材代33,000円

20260920_○○商事_請求書_33000.pdf

名前には書類に記載された取引日・取引先・金額を入れます。
受け取った書類の中身は変えません。
同じ名前の書類があるときは枝番号などで区別します。

ファイル名をそろえるのは、後で探すための工夫です。
必要な検索の仕組みは売上規模などで違うので、後半の「探せる状態」の説明も合わせて確認してください。
メール本文に金額などの取引内容が書かれている場合は、添付だけでなく該当する本文も保存します。

② ネット購入の領収書は、発行されたら保存する

資材や工具をネットで買ったら、領収書が発行・ダウンロードできる時点で保存します。
注文した直後には領収書が出ない店もあるため、発送後や支払後の案内も確認しましょう。

サイトにログインすれば見える状態でも、保存期間中に取り出せるかが大切です。
自分の保存場所にも残しておけば、退会や閲覧期間の終了に備えられます。

③ 月末は、ETC・カード・決済サービスの明細を確認する

ETC、給油、カード、決済サービスの利用明細は、サービスが提供するPDFなどの書類や、CSVという表のデータで保存します。
どのサービスもCSVを出せるわけではないので、実際の保存・出力機能を使ってください。

月1回の確認日を決めるのは、ため込まないための運用例です。
サービスの閲覧・取得期限より前に保存し、データを開いて取引内容が読めることも確かめます。

カード明細と、買った店から届いた電子領収書は、それぞれ残します。
カード明細を保存したからといって、別に受け取った請求書や領収書を消してよいわけではありません。

確定申告直前にETCと給油と現場の立替が全部ぐちゃぐちゃ、みたいなのはもう卒業したい…。

④ 紙の領収書は、ひとまず紙のまま保管する

紙でもらった領収書は、月ごとの封筒やファイルにまとめる方法を続けられます。
撮影したからすぐ紙を捨てる、という扱いにはしません。
紙を捨てて電子だけで残すには、別の「スキャナ保存」の要件を満たす必要があります。

⑤ 書き換え・削除のルールを決めて、実際に守る

専用の保存システムを使わずに対応する方法の一つが、「受け取ったデータを勝手に訂正・削除しない」という決まりを文書にして運用する方法です。
この文書を「事務処理規程」と呼びます。

国税庁の電子帳簿保存法の特設サイトには、個人事業者向けのひな形があります。
自分の保存方法に合わせて内容を決め、見られる場所へ備え付けます。
訂正などが必要になった場合は、その規程に沿って日付・内容・理由などを記録してください。
文書を保存するだけでなく、その決まりを守るところまでが対応です。

請求書の保存先が増えて管理しにくくなったら、会計ソフトの書類管理機能も選択肢です。
対応する書類・保存の手順・利用できるプランを確認して選びましょう。

何が電子保存の対象?紙の書類との分け方

受け取ったものまず何を残す?
メールの請求書PDF添付されたPDF。本文にも取引内容があれば本文も保存
ネット購入・アプリの利用明細提供された領収書や取引内容を確認できる電子データ
自分から電子で送った請求書・領収書実際に送った内容の電子データ
紙でもらった領収書紙のまま保管できる。電子だけにする場合はスキャナ保存の要件を確認

電帳法には「帳簿などを電子で残す制度」「紙の書類を読み取って残す制度」「電子でやり取りした書類を残す制度」があります。
この記事で扱っているのは、主に3つ目の電子取引データの保存です。
2024年1月以降の電子取引は、原則として電子データの保存が必要です。

印刷して見たいときは?

確認や整理のために印刷しても構いません。
電子で受け取ったものは、電子データも残します。
PDFを印刷して、その紙を撮り直した写真だけで元データの保存に代える方法は使いません。

保存のルールは「書き換えを防ぐ」「探して見せられる」

先ほどの保存作業を続けるうえで、確認するのは次の2つです。
法律の言葉を丸暗記する必要はありません。

書き換えを防ぐ|規程を使う方法か、対応する仕組みを選ぶ

不正な訂正・削除を防ぐことを「真実性の確保」といいます。
先ほどの規程を定めて運用するほか、訂正・削除の履歴が残るシステムなどを使う方法があります。
タイムスタンプという時刻の証明を付ける方法もありますが、必ずそれを購入するという意味ではありません。

探せる状態にする|売上規模によって検索機能を省ける

必要なときに画面で内容を読めて、書面でも出せるようにするのが基本です。
そのうえで、原則は取引日・金額・取引先で探せる仕組みを用意します。
検索範囲の指定などにも要件があるため、検索機能が必要な方は国税庁Q&Aの問19・48を確認してください。

前々年の売上が5,000万円以下なら

個人事業主は、通常は前々年が「基準期間」です。
その期間の売上高が5,000万円以下で、税務調査などで電子データの提出を求められた際に応じられるなら、検索機能の要件は不要です。

検索機能が不要でも、データを残すこと、内容を読めること、書き換え防止への対応は必要です。
日付などを付けたファイル名は、自分が探す際にも役立ちます。

売上が5,000万円を超える場合でも、電子データの提出に応じられ、出力した書面を取引日・取引先ごとに整理して提示・提出できるようにする方法なら、検索機能が不要となる扱いがあります。
この方法も紙だけを残す方法ではありません。
電子データ自体は保管します。

準備が難しい場合の猶予措置

保存の仕組みを整えられない相当の理由があり、税務調査などで電子データと明瞭な出力書面を提示・提出できる場合には、保存要件が緩和される猶予措置があります。
事前の申請は不要です。

電子データそのものは残す必要があります。
対応できる環境があり、特段の事情もないまま未対応にしている場合まで対象になるわけではありません。
事情があって通常の対応が難しい場合は、残しているデータと準備できない理由を整理して税務署に相談しましょう。

何年残す?まず書類を分けて確認する

個人事業主の所得税では、青色申告の帳簿・決算関係書類は7年、その他の請求書などは5年が基本です。
現金預金に関する書類は原則7年で、前々年の事業・不動産所得の合計が300万円以下なら5年となります。
白色申告は法定帳簿7年、任意の帳簿や書類5年です。

消費税の請求書等として7年の保存が必要になる場合もあるため、単に「請求書だから5年」と決めて消さないでください。
自分の申告区分と書類の種類を、国税庁の保存期間の案内で確認できます。

PayPayとfreeeで省ける手間|取引明細と請求書を分けて管理

すでにPayPayを受け付けている方は、管理画面「PayPay for Business」の取引履歴を帳簿確認に使えます。
会計ソフトの連携も入力の助けになります。
ただ、明細の取り込みと、請求書・領収書の保存は別の作業です。

PayPayは、取引履歴を取得して売上と照合する

PayPay公式では、取引履歴のファイルをダウンロードする手順を案内しています。
対象期間を選び、取得したデータを保存しましょう。
帳簿に書いた売上や銀行への入金と照らし合わせる材料になります。

たとえば、自分で工事代の請求書PDFをお客様へ送り、その後PayPayで受け取った場合は、送った請求書のデータとPayPayの取引記録を、それぞれ残します。
取引履歴があるだけで請求書の保存まで済むわけではありません。

PayPay公式:取引履歴のファイルをダウンロードする

freeeは、口座連携とファイルボックスを使い分ける

口座連携は、銀行などの明細を取り込んで帳簿の入力を助ける機能です。
PayPayからの入金額だけでは、元の売上総額と差し引かれた手数料の内訳を確認する必要があります。
入金を新しい売上として二重に書かないようにしましょう。

請求書や領収書のデータは、書類を保管する「ファイルボックス」へ取り込みます。
電子で届いたPDFは電子データのまま取り込み、取引日・金額・取引先や帳簿との対応を確認します。
保存対象と手順は、freee公式のファイルボックスの説明で確認できます。

会計ソフトを使っても、人が確認するところ

  • 取引日・金額・取引先が書類と合っているか
  • 同じ売上を、決済時と銀行入金時に二重登録していないか
  • 取り込んだ明細とは別に、受け取った請求書が残っているか

入力と書類の保存を別々にするのが負担なら、freee会計でまとめて管理できる範囲を確認してみてください。
使いたい保存機能と料金プランを照らし合わせて選びましょう。

よくある疑問|青色申告・紙の領収書・保存忘れ

保存を間違えると、すぐ65万円控除がなくなる?

電子取引データの保存に不備があれば、青色申告の承認取消しの対象になる可能性はあります。
ただし、国税庁は直ちに必ず取り消す扱いではないとしています。
保存の状況などを踏まえて判断されます。
まず不足を確認し、取得できるデータを残して運用を直しましょう。

2026年分の最高65万円の青色申告特別控除は、最高55万円の要件に加え、e-Taxでの申告または優良な電子帳簿の保存などの要件を満たす制度です。
2027年分からは、65万円にe-Tax提出が必須となり、優良な電子帳簿などを満たすと最大75万円になります。
電子請求書の保存だけで65万円控除を受けられる制度ではありません。
国税庁:青色申告特別控除

自分が電子で領収書を送る場合、収入印紙は?

領収書を電子データだけで渡す場合、収入印紙は不要です。
送った内容のデータは保存します。
紙で発行して渡す場合は、金額・支払方法・契約などに応じて印紙を判断します。
「PayPayだから紙でも必ず不要」とは決まりません。

紙のPayPay領収書の判断は、PayPayの領収書と収入印紙の解説で支払方法ごとの早見表を確認できます。
電子交付の印紙の根拠は国税庁の案内です。

過去のデータを保存し忘れていたら?

メールの添付やサービスの管理画面に残っているものから保存します。
取得できない書類は取引先やサービスに再取得の方法を確認し、何が不足しているかを一覧にしましょう。
内容を自分で打ち直した書類だけで、実際に受け取ったデータの保存を済ませたことにはしません。

取得できず残ったものや、申告内容に影響しそうな不足は、一覧と手元の記録を持って税理士・税務署へ相談してください。
今後受け取る書類の保存は、その日から始められます。

まとめ|まずは請求書1枚の保存から始めよう

日々の作業は、この4つ

  1. 電子で受け取った書類は、電子で残す
  2. 日付・取引先・金額で探せるように整理し、開けることを確認する
  3. 訂正・削除を防ぐ決まりを整え、その通りに運用する
  4. 月末に明細と請求書の保存漏れを確認する

紙の領収書は紙のまま保管できます。
最初から全部を電子化しようとせず、まず届いた請求書PDFを1枚、決めた場所へ保存してみてください。
毎月その場所へそろえていけば、申告前に探す手間を減らせます。

続けて確認したい方へ:PayPay領収書の書き方、PayPay売上の記帳、freee会計の使い方と料金。

保存要件の根拠は国税庁「電子帳簿保存法一問一答・電子取引関係」(2026年7月)の問4・18・19・33・48・93・98・99などです。
制度とサービスの確認日:2026年9月22日。

帳簿の入力と請求書の整理をまとめたい方は、freee会計の機能・料金を確認できます。
いま困っている作業を減らせるかで比較してみてください。

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