PayPay売上はいつ帳簿に書く?引渡し・決済・入金の記帳例

こんにちは。ゆうペイです!

早速ですが、PayPayのQRコード決済を導入して現場で使い始めると、次に必ず出てくる疑問が
「この売上、いつ帳簿に書けばいいの?」という会計の話です。

現場ではその場で支払いが完了しているのに、

  • お金はすぐに銀行に入らない
  • 加盟店の管理画面に決済と振込予定が記録される(個人送金用のPayPay残高とは別)
  • 後日、手数料が引かれて振り込まれる

という流れになるため、「現金払い」よりも少し複雑で分かりづらいと感じる人も多いと思います。

💡この記事では、すでにPayPayを導入している職人・一人親方向けに、以下のポイントを現場目線で整理します。

  • PayPay売上の「お金の流れ」の全体像
  • 売上を帳簿に書く日(原則と、条件付きの特例)
  • 税込処理・税抜処理のシンプルな考え方

※まだPayPayの導入が済んでいない方や、領収書の扱いに不安がある方は、先に以下の記事をチェックしてみてください。

・PayPay加盟店の登録方法|店舗なし・開業届なしでもOK

・PayPay決済の領収書・インボイス完全ガイド|現場で迷わない実務対応

※本記事にはプロモーション(アフィリエイトリンク)が含まれます。

銀行明細の入力を減らし、売上と入金を照合したい方へ。
会計ソフトの使い方も確認できます。

目次

1. PayPay売上のお金の流れを整理する

まずは、PayPay決済でお金がどう動いているかをシンプルに整理します。

  • ① 現場でPayPay決済
    お客様がQRコードを読み取り、その場で支払い完了。(お客様の財布からはお金が減る)
  • ② PayPayに売上が一時的に溜まる
    現金は動かず、加盟店管理画面上で「売上残高」として記録されます。
  • ③ 指定のタイミングで銀行口座へ入金
    (月1回・複数回など、設定に応じてまとめて振り込まれます)

感覚としては、PayPayが一時的に売上を預かって、後からまとめて振り込んでくれるイメージでOKです。

ここが会計上のポイント

  • 工事の引渡しなど、契約上の収入が確定する時点で売上を計上するのが原則
  • 銀行への振込は「売掛金の回収」
  • 引かれたPayPay手数料は経費(支払手数料)

【注意】PayPay手数料の考え方

ここが一番の間違いポイントです。
例えば、税込110,000円の工事代金をPayPayで受け取った場合を考えてみましょう。

  • 工事売上:110,000円
  • PayPay手数料1.98%(税別):2,178円+消費税217円=2,395円
  • この例の銀行入金額:107,605円

⚠️ 入金された金額=売上ではありません

この取引だけが載る単独明細でほかの費用がない例なら、110,000円−2,395円=107,605円です。入金額をそのまま売上にしません。税込経理なら売上110,000円と支払手数料2,395円に分けます。税抜経理の場合は消費税を区分して処理します。

これを「入金額=売上」として記帳してしまうと、売上の過少申告(間違い)になってしまうので注意してください。

※1.98%は税別の例。消費税は明細単位で端数処理されるため、複数の決済や返金がある実際の金額は支払明細に合わせます。契約プラン・ほかの費用も確認してください。

取り込んだ入金を、そのまま売上にしないために。
明細と工事代金を照合しながら帳簿をつけたい方はこちら。

2. 売上はいつ帳簿に書く?原則と、条件付きの特例

所得税の売上計上は、収入が確定する時点で行うのが原則です。現金主義は、一定の小規模な青色申告者が届出等の条件を満たす場合の特例です。好みや取引件数だけで自由に選ぶ方式ではありません。

  • 原則:工事の引渡しなど、契約と実態に応じて収入が確定した時点で売上を計上する
  • 現金主義の特例:青色申告者の所得要件・届出等を満たす場合に、実際の収入・支出で計算する

① 発生主義の場合(原則)

例えば、工事を引き渡して代金が確定し、その日にPayPayで決済した場合は、その日が売上計上日になります。前受けや後払いでは決済日と売上の日が違う場合があります。銀行への後日の入金は、すでに計上した債権の回収として整理します。

  • 工事引渡し等で代金が確定 → 売上計上(PayPay決済日と異なる場合あり)
  • 後日の入金日 → 売掛金の回収(消し込み)

青色65万円控除を使う場合は現金主義の特例を選べません。原則の計上時期で帳簿を整え、決済記録と銀行への入金を照合します。

例:引渡し・PayPay決済・銀行入金の日が違う場合

税込経理で、工事代110,000円が9月20日の引渡しで確定。
PayPay決済は9月22日、銀行入金は10月1日と仮定します。

  1. 9月20日:売上110,000円を記録
    まだ受け取っていないので、売掛金110,000円も記録する。
  2. 9月22日:PayPay決済を記録
    同じ工事の売上をもう一度増やさず、顧客からの未回収分をPayPayからの未入金分に振り替える。管理方法に合わせて補助科目などで区別する。
  3. 10月1日:銀行入金と手数料を記録
    普通預金107,605円+支払手数料2,395円で、PayPayからの未入金110,000円を消す。

売上を記録するのは、最初の110,000円の1回です。
銀行明細を取り込んだときに、売上が二重になっていないか確認しましょう。

※本文前半と同じ、手数料1.98%(税別)・消費税217円・ほかの費用なしの単独明細の例。
手数料は実際の支払明細に合わせます。
前受け、部分引渡し、現金主義の特例はこの例と区別してください。

② 現金主義の場合(特例)

事業所得について現金主義の特例を使うには、青色申告者で、前々年の事業所得と不動産所得の合計が300万円以下であることなどが必要です。300万円は売上ではなく、青色事業専従者給与や白色の専従者控除を差し引く前の所得で判定します。所定の届出も必要です。

  • まず前々年の所得・青色の承認・届出期限を確認する
  • 実際に収入した売上総額と手数料を分け、決済日と銀行入金日の記録を残す

届出は原則として適用を受ける年の3月15日まで、新規開業等は別の期限があります。2026年分の現金主義の特例では青色55万円・65万円控除は使えず、10万円控除の適用を確認します。2027年分からは、簡易簿記で前々年の事業・不動産収入が1,000万円を超える場合など、10万円控除も対象外となる条件が加わります。PayPayの収入時期を一律に銀行振込日と決めず、契約と実際の受取り方を税務署等へ確認してください。

国税庁・現金主義の特例 / 青色申告特別控除との関係

消費税にも、一定の小規模な個人事業者について現金主義で計算できる特例があります。所得税だけの話と混同せず、適用条件と申告方法を別に確認してください。国税庁・消費税の計上時期と特例。また、2割特例の終了と次の制度も対象年・条件を確認しましょう。

日々の入力は会計ソフトで助けられます。
原則・特例の条件と、ソフトの設定は分けて確認してください。

3. 税込処理・税抜処理はどう考える?

PayPay決済は基本的に税込金額で受け取ります。ここで迷うのが、税込で記帳するか、税抜で記帳するかです。

税込経理と税抜経理は、免税・課税の区分から確認する

  • 免税事業者は税込経理
  • 課税事業者は税込経理・税抜経理を選び、所定の方法で継続する
  • 簡易課税だから必ず税込経理、という関係ではない

税込経理では消費税を売上・経費に含め、税抜経理では仮受消費税・仮払消費税等に区分します。免税事業者は税込経理です。消費税を申告する義務があるか、どの計算制度を使うかは、経理方式とは別に判断します。国税庁・税込経理と税抜経理

税抜処理の場合の考え方

発生主義+税抜処理では、概念として「売上高(税抜)」「仮受消費税」「売掛金(PayPayからの未入金分)」のように細かく分かれます。

会計ソフトを使う場合も、課税・免税の区分、税率、経理方式を正しく設定し、仕訳候補と資料を確認してください。

「会計ソフトに任せてラクをしたい」方は、freee会計 完全ガイド|料金・使い方・青色申告65万円控除までまるわかりを参考にしてみてください。設定できる項目と、税務上その方式を適用できる条件は別に確認してください。

なお、記帳まわりはAIでさらに楽になる見込みです。freeeがAI攻勢で頭ひとつ抜ける?freee-mcp・AI決算書スキャンの実力で、freeeのAI機能(AIおまかせ明細取得など)が売上計上の手間をどう減らすかを整理しています。

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4. まとめ:適用できる制度と、売上・入金・手数料を確認する

PayPay売上の扱いは、難しく考えすぎず以下のシンプル思考でいきましょう。

  • 原則の売上日は工事の引渡しなど、収入が確定する日。PayPayの決済日と必ず同じではない
  • 入金された金額は「売上−手数料」の結果である
  • 現金主義の特例は、青色・前々年の所得・届出などの条件を確認する
  • 入金を売上として二重計上せず、手数料と消費税を明細に合わせる

正しい区分で、毎月の売上・決済・振込を照合することが大切です。会計ソフトの設定を切り替えるだけで、税務上の特例を使えるようになるわけではありません。

銀行への振込日や費用は、入金口座と利用中の設定で確認してください。口座連携で明細を取り込んだ後も、工事の売上と手数料を照合する必要があります。

👉PayPay加盟店の登録方法|店舗なし・開業届なしでもOK

今後も、PayPay決済などのキャッシュレス導入のメリットや実務の改善についても触れていく予定です。

※本記事は一般的な整理です。具体的な税務判断については、顧問税理士または税務署の案内もあわせてご確認ください。

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