決済手数料の消費税はサービスと決済手段で割れる|6社の課税・非課税一覧

こんにちは、ゆうペイです!

お客さんから10万円をキャッシュレスで受け取ると、決済会社に手数料を引かれますよね。手数料3%なら3,000円。
実はこの3,000円、会社と決済手段によっては消費税300円がさらに乗って、3,300円引かれます。同じ「手数料3%」でもです。

この記事は、その「自分が決済会社に払う手数料に、消費税が乗るのか・乗らないのか」の話です。
キャッシュレスで代金を受け取る側=現場の職人・個人事業主の目線で線引きを整理します。お客さん側がカード会社に払う分割手数料の話ではありません。

手数料の消費税なんて全部同じだと思っていませんか?
実は同じ端末でも、カードの分は消費税なし・QRコード決済の分は消費税あり、と割れることがあるんです。

☝️結論から言うと、手数料に消費税が乗るかどうかはサービスと決済手段の組み合わせで決まります(乗る=課税・乗らない=非課税と呼びます)。
あなたへの影響は2つだけです。
①実際に引かれる額に効く:表示3%でも、消費税が別に乗る会社なら10万円につき3,300円
②帳簿の付け方に効く:会計ソフトの税区分を「乗る手数料」と「乗らない手数料」で分ける(納める消費税の額まで変わるのは本則課税の方だけ。免税や2割特例なら納税額は変わりません)
この記事で「自分はどこまで気にすればいいか」まで整理できます。

この記事では、キャッシュレスの売上がある職人・個人事業主向けに、

  • 主要6社の手数料の課税・非課税一覧(公式の記載つき)
  • 「自分の納税額に関係あるか」がわかる判定チャート
  • 会計ソフトでの税区分の選び方と、インボイスの扱い

☝️これらを現場目線でお伝えします。
「税区分、ぜんぶ課税10%で入れていた・・・」と心当たりのある方は、ぜひ最後まで読んでみてください。

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目次

【一覧表】主要6社の決済手数料は課税?非課税?

まず結論の表からです。
各社が公式ページで明記している内容を、そのまま並べました。

サービス消費税なし(非課税)消費税あり(課税)消費税の乗り方
楽天ペイ(実店舗)カード決済・QUICPay・iDアプリ決済※・各種QRコード決済・QUICPay/iD以外の電子マネー外税(表示料率に上乗せ)
STORES決済カード決済・d払いなどのQR・QUICPay・iD交通系電子マネー・QRのうちPayPayと楽天ペイ内税(表示料率に込み)
エアペイカード・iD・QUICPay・UnionPay(3.24%)交通系電子マネー・楽天Edy・QRコード決済(税抜表示+別途消費税)外税(表示料率に上乗せ)
PayPay(直接契約)決済システム利用料は「消費税別」と公式に記載。消費税を記載した請求書(適格請求書)が発行される外税(料率に上乗せ)
Square料金ページ・ヘルプに消費税の記載なし。公式コミュニティでは、手数料は全て不課税で領収書の発行はないと案内上乗せなし
PayCAS Mobile公式ページに記載なし(料金は個別提案方式)。契約時の書面と月次明細で確認

※2026年8月時点・各社公式ページの記載をもとに作成。契約内容によって異なる場合があるため、最終的にはご自身の契約書面と明細でご確認ください。
※楽天ペイの「アプリ決済」=クレジットカード・楽天ポイント・楽天ペイ残高・楽天銀行口座払いを原資とする決済。原資がクレカでも手数料は課税です。

⚠️ 「カードなら非課税」とは限りません

表をよく見ると、楽天ペイの「アプリ決済」は、お客さんの支払い原資がクレジットカードでも手数料は課税(外税)です。
一方、同じ楽天ペイでも端末での「カード決済」は非課税です。

消費税がかかるかどうかは、カードかQRかという見た目ではなく、決済会社との契約の中身で決まるからです(仕組みはあとで説明します)。

クレカ払いなのに手数料に消費税がかかることもあるの!?
明細にあった+消費税の行、そういうことだったのね・・・。

【判定チャート】その消費税、あなたの納税額に関係ある?

「で、課税か非課税かで、俺の払う税金は変わるの?」
ここがこの記事でいちばん大事なところです。
答えは、あなたの消費税の申告のやり方で決まります。

🧭 手数料の課税・非課税、気にする必要ある?(申告のやり方別)
免税事業者(消費税の申告をしていない)
→ 納税額には関係なし。手数料は消費税込みの金額のまま経費にするだけ
2割特例で申告している
→ 納税額には関係なし。納める税額は売上側の2割で決まり、仕入側は計算しない
簡易課税で申告している
→ 納税額には関係なし。みなし仕入率(建設業は材料持ち70%・手間請け60%)で計算するため
本則課税(一般課税)で申告している
直結する。消費税ありの手数料だけ、払った消費税を納める消費税から差し引ける(=仕入税額控除)。消費税なしの手数料は差し引けない
※自分がどの方式で申告できるか・すべきかの最終判断は、税理士や税務署に確認してください。

つまり、免税・2割特例・簡易課税の方は、課税か非課税かで納める税金は変わりません
「なんだ、関係ないのか」で終わりにしないでほしいのが、次の2つです。

ひとつは、2割特例が2026年分(令和8年分)の申告で終わることです。
個人には2027年分・2028年分だけ使える「3割特例」が用意されましたが、その先は簡易課税か本則課税を選ぶことになります。
本則課税を選んだ瞬間から、手数料の課税・非課税は納税額に直結し始めます。

もうひとつは、帳簿の税区分を今から正しく付けておくと、切り替えのときにそのまま使えることです。
申告方式が変わってから1年分をさかのぼって直すのは、確定申告前夜の悪夢そのものです。

👉 2割特例の終了と3割特例のくわしい中身は2割特例終了のシミュレーション記事で、売上500万円モデルの実額まで計算しています。

うちは2割特例だから今は影響なしと。
でも2割特例が終わったら他人事じゃないのね。

実際いくら違う?|「非課税3.24%」と「税抜2.95%+消費税」は同じ負担

課税・非課税の違いは、手数料の「見え方」にも表れます。
表示料率だけ比べると、安く見えて実は同じ、ということが起きるからです。

たとえばエアペイの交通系電子マネーは「2.95%」と表示されていますが、これは税抜の表示です。
消費税を足すと約3.24%になり、非課税表示の「3.24%」と実質同じ負担です。
消費税の乗り方は3パターンあります。

パターン意味売上10万円・表示料率3%なら
非課税・上乗せなし表示料率がそのまま実質負担3,000円
内税(STORES決済の課税分など)表示料率に消費税が含まれている3,000円(うち消費税約273円)
外税(楽天ペイ・エアペイ・PayPayの課税分など)表示料率に消費税が上乗せされる3,300円(3,000円+消費税300円)

だから手数料を比べるときは、「その料率は税込みか、税抜きか、そもそも消費税なしか」までセットで見るのが正解です。
各社の手数料そのものの比べ方はSquareの手数料の解説記事エアペイの手数料の解説記事で実額まで掘っています。

なぜクレジットカード手数料は非課税?|正体は「売掛金を安く売った差額」

ここからは、割れる理由を1分だけ説明します。
読み飛ばしても実務には困りませんが、知っておくと明細の見え方が変わります。

カード決済の「手数料」は、法律の上では手数料ではありません。
お客さんに対する売掛金(あとでお金をもらう権利)を、カード会社に少し安く買い取ってもらったときの差額です。
10万円の売掛金を9万7,000円で売った、というイメージです。

お金をもらう権利の売り買いは、消費税がかからない取引(非課税取引)と法律で決められています。
だからカード型の手数料は非課税です。
一方、「決済システムを使わせてもらうサービス料」として請求される手数料は、普通のサービスの対価なので課税です。

🔍 【公式情報・根拠】カード手数料が非課税になる理由

国税庁の質疑応答事例に「信販会社が加盟店から譲り受ける債権の額(100)と加盟店への支払額(90)との差額(10)は、消費税法施行令第10条第3項第8号に該当し、非課税となります」と明記されています。金銭債権の譲渡が非課税取引であることは、タックスアンサーNo.6201にも記載があります。

ポイントは、課税か非課税かを決めるのは決済会社との契約の中身だということです。
実際、ある決済代行会社では、2024年1月の利用規約の改定だけで、同じカード手数料の扱いが課税から非課税に変わりました。
「カードだから」「QRだから」という見た目ではなく、契約が「売掛金の買い取り型」か「システム利用料型」かで決まっています。

月次明細の消費税+10%が付いた手数料の行と、何も付いていない非課税の行を指差しで見比べて首をかしげる職人

支払手数料の税区分はどう分ける?|freeeは「課対仕入」と「非課仕入」

ここからが日々の実務です。
会計ソフトでは、手数料はどれも勘定科目「支払手数料」で問題ありません。
分けるのは税区分のほうです。

  • 消費税ありの手数料(PayPay・楽天ペイのアプリ決済/QR・STORESの交通系やPayPay分など)→ 課税仕入(freeeなら「課対仕入 10%」)
  • 消費税なしの手数料(カード決済型)→ 非課税仕入(freeeなら「非課仕入」)

たとえば同じ現場の代金でも、カードで受けた10万円の手数料は「非課仕入」、PayPayで受けた10万円の手数料は「課対仕入」。
1つの現場で税区分が2種類になることも、普通にあります。

あるあるの落とし穴は、勘定科目「支払手数料」に自動で付く税区分が課税のままになっていることです。
そのまま登録し続けると、カード型の非課税手数料まで課税10%で積み上がります。
本則課税の方だと、控除を取りすぎて納税額が少なくなりすぎるリスクがあります。
freeeでは勘定科目ごとの税区分を設定から変更できるので、最初に「支払手数料」の税区分を見直しておきましょう。

仕訳の書き方そのもの(売上は総額で立てる・手数料を経費で立てる・入金日と決済日の使い分け)は、決済手数料の勘定科目と仕訳の解説記事で見本つきでまとめています。
この記事とセットで読むと、帳簿側は一通り片づきます。

1年分の明細から手数料を拾い直して、税区分を1件ずつ手で直す・・・という確定申告前夜を避けたい方は、決済サービスと連携できる会計ソフトに寄せてしまうのが早道です。
freeeも弥生も無料から試せるので、税区分の自動仕訳がどこまで楽になるか、先に触って確かめておくと安心です。

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夜の事務所でノートパソコンに向かい、会計ソフトの税区分のプルダウンを選び直す職人

インボイスはどうする?|関係するのは「消費税あり」の手数料だけ

インボイス(適格請求書)の保存が問題になるのは、本則課税で仕入税額控除をする場合です。
整理すると次のとおりです。

  • 消費税なし(非課税)の手数料:そもそも仕入税額控除の対象外。インボイスは発行されず、保存も不要です(Squareが手数料の領収書を発行しないのも、手数料に消費税が乗っていないためです)
  • 消費税あり(課税)の手数料:控除したいならインボイスの保存が原則。PayPayなら管理画面(PayPay for Business)の「適格請求書」メニューから、締めごとの請求書PDFをダウンロードできます
💡 少額特例|税込1万円未満なら帳簿だけでOK

2年前の売上(基準期間の課税売上高)が1億円以下などの事業者なら、税込1万円未満の課税仕入れは、帳簿の保存だけで仕入税額控除が認められます(2029年9月30日まで)。
たとえば月の売上30万円なら、PayPayの手数料は6,000円ほど。締めごとの手数料が1万円に届かない規模なら、まずこの特例に当てはまります。
インボイスのPDF集めに追われる前に、自分が対象か確認しておくと気が楽になります。

なお、元請けとの関係で耳にする「免税事業者からの仕入れは8割控除」の経過措置は、2026年9月30日で8割が終わり、10月1日から7割に変わります
これは元請け側の控除の話で、手数料に消費税がかかるかどうかとは別の論点です。
くわしくはインボイス経過措置が70%に変わる話の解説記事へどうぞ。

決済手数料の消費税のよくある質問

手数料に消費税が乗っているか、どこで確認できますか?

いちばん確実なのは、決済サービスの管理画面の月次明細です。
手数料の行に消費税の記載があるか(外税)、料率に「税込」と書かれているか(内税)を見てください。
公式ヘルプの記載は、この記事の一覧表と公式リンク集から確認できます。

PayPayの手数料の消費税はどうなっていますか?

PayPayの公式ヘルプに、決済システム利用料は「消費税別」と記載されています。
つまり表示料率(1.60%〜1.98%など)に消費税が上乗せされる扱いです。
消費税を記載した請求書(適格請求書)はPayPay for Businessからダウンロードでき、仕訳では課税仕入として登録します。

Squareの手数料の消費税はどうなっていますか?

Squareの料金ページには消費税の記載がありません。
公式コミュニティでは「決済手数料は決済方法に関わらず、全て不課税となっており、決済手数料に対する領収書の発行のご用意はございません」と案内されています。
実務上は、手数料に消費税の上乗せはなくインボイスも発行されない前提で扱い、迷う場合は税理士に確認してください。

免税事業者の私は、何もしなくていいですか?

消費税の納税額には影響しないので、手数料は税込の金額のまま経費で落とせばOKです。
ただし、売上が1,000万円を超えるかどうかの判定は手数料を引く前の総額で行います。
材料持ちの現場が多い年は、材料代の分だけ売上の総額がふくらんで1,000万円に近づくので、売上の記帳だけは正確にしておきましょう。
このあたりは仕訳の解説記事の「総額で考える」の話がそのまま当てはまります。

勘定科目は何を使えばいいですか?

課税・非課税どちらの手数料も「支払手数料」で問題ありません。
分けるのは勘定科目ではなく税区分です。
仕訳の実例は決済手数料の仕訳の解説記事にまとめています。

まとめ|線引きは「契約の中身」、影響は「申告のやり方」で決まる

  • 決済手数料の消費税はサービス×決済手段で割れる(カード型=非課税が基本・QR/交通系は課税が多い。ただし楽天ペイのアプリ決済のように「クレカ原資でも課税」の例あり)
  • 割れる理由は契約の中身(売掛金の買い取り型=非課税/システム利用料型=課税)
  • 免税・2割特例・簡易課税なら納税額は変わらない。本則課税なら直結(課税分だけ仕入税額控除・インボイス保存)
  • 勘定科目は「支払手数料」のまま、分けるのは税区分(自動で付く課税10%のまま登録し続けない)
  • 2割特例は2026年分で終了。個人は3割特例(2027・2028年分)を挟んで、その先は方式選び=税区分の習慣は今から
  • 料率比較は「税込か・税抜か・上乗せなしか」までセットで見る(非課税3.24%=税抜2.95%+消費税)

各社の扱いや特例の期日は、この先も変わることがあります。
それでも「契約の中身で課税・非課税が決まる」「影響の有無は申告のやり方で決まる」という構造そのものは変わりません。

現場から戻ったら、まずは自分の使っているサービスを一覧表で確かめて、会計ソフトの税区分を今日の分から直しておきましょう。
それだけで来年の確定申告がひとつ軽くなります。

ここまで読んでくださった方は、「区分はわかった。次は帳簿の付け方と、申告方式の選び方だ」という段階のはずです。
下の2記事を順に読めば、手数料まわりの経理は一通り迷わなくなります。

現場から帰ったあとの帳簿づけで、税区分を選ぶたびに「これで合ってるのか」と手が止まる・・・その時間は、連携と自動仕訳でほぼ消えます。
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